アナと雪の女王 (2013)

爆発的な人気で、映画館でも長期間上映が続いたディズニー映画。

世間では大人気でしたが、私はちょっと、あまり諸手を挙げて好きにはなれない作品でした。
この映画は、自分に兄弟がいるかどうかや、その兄弟が自分の兄・姉なのか弟・妹なのかによって、2人登場する主人公(ヒロイン)のどちらに感情移入できるかが変わってくる作品だと思うんですよね。
大まかなストーリーは一本なんだけど、エルサとアナは色々あって一緒には過ごさないので、二人一緒に登場する場面はそんなに多くなく、アナのほうで起きている出来事とエルサのほうで起きている出来事はそれぞれ別のことになります。
大きな一つの流れの中で2つのエピソードが並行して展開しているような状況なので、どちらのキャラクター寄りの見方と感情でストーリーを追いかけていくかによって、この作品全体に対する感じ方がかなり違ってくるように思うんですよ。

ちなみに、私は兄弟がいて自分が長子という立場なので、エルサ寄りの視点と気持ちで観ていたように感じます。
私と同じく兄・姉の立場の方の中には、この、アナを見ていると自分の下の兄弟に対して抱くウンザリ感が湧き上がってくるような、そんなモヤモヤとした薄汚れた心境をお察し頂ける方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。
自分が兄・姉の立場で下に兄弟がいる方の場合は、なんとも言えない複雑な気持ちを抱くかもしれないと思うストーリーでした。

その点以外は良かったですよ。
音楽も、Let it goはもちろんのこと、ミュージカル風の伸びやかな歌声の曲が幾つも展開されるので、観ていて飽きてくるようなタイミングが無かったと思います。
悪役についても、今までのディズニー映画の悪役とはちょっと違う描き方だったように思うので、目新しい感じで新鮮でしたしね。