アラジン (2019)

アラジン (2019)
  • アラジン
  • 英題:Aladdin
  • 2019年 公開
  • ( 4.5 / 5.0 )

ディズニーアニメ映画『アラジン』の実写版作品です。ディズニーさんがここ数年力を入れている、実写化企画シリーズの一つですね。

私はリメイク元のアニメ版を見たことがないので、今回の鑑賞が私の初アラジンでした。

スポンサーリンク

気に入ったところ

豪華!

まずは、何から何まで『豪華』の一言に尽きます。

音楽やダンス、衣装に至るまで、何から何までとてもきらびやかでゴージャス。
見ているだけでウキウキしてしまいます。

侍女のダリアがカワイイ

ジャスミンの侍女のダリア。この子の可愛さにやられました。

ジーニーから花を貰った時や散歩に誘われた時、その都度扉を閉めて、思いっきりガッツポーズしたりジタバタしてたのが物凄く可愛かったです。

ジャスミンのソロ曲『Speechless(スピーチレス~心の声)』

作中でジャスミンが歌う歌がとても好みで気に入りました。
アニメ映画の方には無かった、実写版用の新曲だそうですね。
曲名は『Speechless(日本語タイトル:スピーチレス~心の声)』です。

映画の中では前半と後半とで2回に分かれて流れる曲ですが、それぞれ、少し曲のテイストが違うところも気に入っています。

映画の前半で流れる時には、不満を感じながらも渋々従わざるを得ない、抑圧された感情が反映されたような物悲しさ漂う静かな雰囲気でした。

一方、後半で流れるときには、今まで我慢してきたけどもう無理!こんな横暴に屈してたまるかクソッタレもう許さんぞ!!…とばかりに、怒りの感情が溢れ出す激しい雰囲気に様変わり。

あまりにも気に入ったので、サウンドトラックのこの曲ピンポイントで楽曲データを購入してしまいました。

私が購入したのは、ジャスミン役のナオミ・スコットさん本人が歌っている下記の曲。日本語の曲名ですが、歌は英語です。

12. スピーチレス~心の声 : ナオミ スコット
収録アルバム:アラジン (オリジナル・サウンドトラック)

 

配信中の曲のバージョンは3つ

ちなみに、配信されている曲は全部で3種類あります。(※ナオミ・スコットさんの英語版の曲の場合)

スピーチレス~心の声(英語)
  • 04.スピーチレス~心の声 (パート1)
    1番のみ(映画の前半で流れるしんみりバージョン)
  • 09.スピーチレス~心の声 (パート2)
    2番~ラストまで(映画後半で流れるぶちギレバージョン)
  • 12.スピーチレス~心の声
    一曲丸ごと(映画の中では聴けないバージョン)

私は3つ目に挙げた、アルバム12曲目の一曲丸ごとバージョンを購入して聴いています。

ちょっと惜しいのが、一曲丸ごとバージョンは映画の中で流れたのをただくっつけたものではなく、丸ごとバージョン用に改めて歌い直してある事。

映画の後半シーンで流れた時のような激しい感情の乗った歌い方ではなくなっているので、丸ごとバージョンの曲はそこがちょっと物足りなく思います。それでも良い曲ですけどね!

もし、楽曲購入をお考えの方で映画の後半に聴いたジャスミンぶちギレver.のほうの曲をお求めの場合は、一曲丸ごとバージョンではなく2番目に挙げた『スピーチレス~心の声 (パート2)』をお選びください。

日本語版の曲は別アルバムに収録

なお、吹替版のほう(日本語版)のスピーチレスは木下晴香さんが歌っておいでで、曲名にも『日本語版』と付いている別の曲、しかも収録されているアルバムも異なります。

そちらをお求めの方は、間違ってナオミ・スコットさんの英語バージョンを選ばないようお気をつけくださいね。

丸ごと一曲バージョンの日本語版のリンクも下に載せておきます。

13. スピーチレス~心の声 (日本語版):木下晴香
収録アルバム:アラジン (オリジナル・サウンドトラック / 日本語版)

 

吹替版で流れた日本語版の曲は全て『アラジン (オリジナル・サウンドトラック / 日本語版)』のほうに収録されていますので、アラジン・ジャスミン・ジーニーの3人が写っているジャケット画像を目印にアルバムを探すと間違えにくいと思います。(※ランプしか写ってないジャケット画像の方は英語版)

スポンサーリンク

イマイチだったところ

バザールでの逃走シーンが物足りない

バザールでの逃走シーンで、期待していたほどアクロバティックな動きが見られなくて少し物足りなかったです。

同じくディズニー作品の『プリンス・オブ・ペルシャ』もバザールでの逃走シーンがありましたが、もうちょっとアクロバティックな身のこなしだった気がします。

それをイメージしてたせいか、もっとヒョイヒョイ行ってくれないかなって物足りなく思ってしまいました。

ジャファーが意外とマイルド

ジャファーのビジュアルが、悪役にしては温和だった気がします。
アニメ版の見た目に比べると『嫌なヤツ感』が薄いビジュアルだったので、終盤までの間はあんまり強烈な反感を抱けなかったキャラクターでした。

そうは言っても、最後のほうには、封印されてざまぁ見ろ!と思えるくらいにはイヤな奴と認識できるようになってましたから、悪役として見られないってほどではなかったですが。

たぶん私がアニメ版のアラジンを観ていないせいで、キャラクターの絵のイメージから超絶イヤミったらしい憎たらしい人物なんだろうと、悪役への期待値が上がりすぎていたんだと思います。

スポンサーリンク

気になったところ

ジーニーは主人の掛け持ちOKなの?

ジーニーはアラジンの願い事3つ分を叶え終える前にジャファーがランプを擦って彼の下僕にされてしまいましたが、アラジンの残り1個の願い事は消えずに保留のまんまだったっぽいですよね。

途中で主人が変わり、その後でもう一度前の主人のもとに戻っても、回数はリセットされない様子。

私はてっきり、途中で主人が変わったなら、残りのお願い事を放棄したと見なされてチャラになっちゃうと思ってたんです。
だから、この保留OKシステムはちょっと意外でした。

ジャファーはジャスミンと結婚する意味がないのでは?

ジャファーは、作中ではトコトン、女を添え物のようにしか考えていなさそうな発言ばかりでしたよね。ジャスミンのことを女性として気に入っている風でもなかったし。
まぁ、時代や文化を考えれば、それ自体は特に珍しくもないとは思います。

そんなメンズファースト思想なジャファーが、ジーニーに頼んで自分がアグラバーの国王になって、それからジャスミンと結婚しようとする流れでしたが…

自分が国王になった後なら、そこからプリンセスと結婚する必要って特に無いんじゃないでしょうか?

自分が国王でない(王位継承権を持たない)男性の場合は、プリンセスと結婚することが、アグラバーの国王になれる唯一のみちだったでしょう。
だからプリンセスと結婚する必要がある。ここまではおかしくないですよね。

でも、ジャファーの場合はジーニーの力で既に国王になっちゃってる状況が前提だから、『プリンセスと結婚したことで国王の座に着く』という流れを辿る必要はそもそも無いわけで…

国を手中に収めた後でプリンセスと結婚するという展開は、このシーンまでのジャファーの振る舞いや価値観、物語の流れなどを色々振り返ってみると、ちょっと不自然じゃないかなと思ってしまいました。

ジャスミンの脇役ぶり

ジャスミンが、思ってた以上に脇役っぽい扱いなのに驚きました。

作品名が『アラジン』だからそりゃーアラジンが主人公に決まってるけど、想像してたよりも遥かにジャスミンの出番が少なくて意外だったんです。

だってプリンセスでしょ?

ディズニーのプリンセス系のグッズなどでもジャスミンは結構見かけるキャラクターだったので、もう少しスポットライトが当たってる描き方かと思ってました。

あと、国王になりたいと志してるのはアニメ版もそうなんでしょうか?
アラビア系の国に生まれ育って、しかもあの時代の女性で、こういう発想や目標が持てるキャラクターであることにビックリしました。

侍女ダリアの価値観

そして前項からの延長上に浮かんだのは、侍女ダリアの作中での役割でした。

ダリアは、アニメ版には登場しない、今回の実写版オリジナルのキャラクターだそうですね。
このキャラクターを新たに生み出して作中に登場させたのは、プリンセスとの対比のためだったのかなと思いました。

ジャスミンは、民の事も想える者が国王になるべきだと考えて自分がそれを目指している、あの国の女性にしては異端なタイプじゃないかと思うんですよね。

対して、ダリアはあの国での女性の在り方を、自分が納得したうえで受け入れているキャラクターのように見えました。
他に生きる道もないし仕方ない…って渋々受け入れているのとは違うように見えるので、ジャスミンのような向上心バリバリの人物とは両極にあるキャラクターなのかなって。

映画の最後には、ジャスミンは国王になってアグラバーの女性像とはかけ離れた生き方を掴み、一方のダリアはジーニーと一緒になってアグラバーの女性像に沿った家庭的な生き方を掴みましたよね。まぁ家庭的と言っても航海しててアクティブではありますが。

あの描き方で締めくくったのは、仮に生き方のタイプや在り方が違っていても、どれか一つだけが正解なんじゃなく、それぞれが形の違う別の正解だっていうメッセージなのかなと思っています。

スポンサーリンク

総評

とても気に入りました!
アニメ映画のほうを知らないまま観たのに、しっかり楽しめたと思います。

今回は映画の良さだけでなく作中で気に入った歌も見つかったので、観て楽しめたうえに良いもの(音楽)もゲットして、一粒で二度美味しい結果になりました。

アニメ映画の方と異なる点も所々あるようですので、そちらも観てみて相違点を比較してみるのも面白そうだなと思っています。

動画配信(レンタル)

Helga's Movie Log
タイトルとURLをコピーしました